His story(5) Shyamjiってどんな人
# シャームジのバラナシにおける日常:
さて。シャームジは夕刻のガンガー・アラティプージャ以外、何をしているのでしょうか?
シャームジは現在バラナシ・ケダルガートの下宿住まい。下宿代が2500ルピーと高いので、ルームメートとワリカンです(10インドルピー=約20円)
1)まず毎日6時半頃起床。しばらくはベッドでぼんやりして過ごし、新しい一日に思いをはせる。
のち、瞑想、ヨーガのプラクティス。
すると、「シャームジ。ヨーガのアーサナ(ポーズ)を教えてよ」と、友人がやってきます。約2時間ほど、コーチをしますが、これは無料で教えています。
2)10時頃、その日初めてのチャイ(濃厚な、甘いミルクティ)を飲みに外出。
チャイは糖質が多いので、腹持ちがよく、その日に必要なエネルギーを補ってくれます。
下宿近くの、おなじみティーショップで、友人知人と歓談。
3)ルームメートのモノジ君、時にはやはりネパール人僧侶で、シャームジの兄貴分のインドラさんもやってきて、サンスクリット語の勉強。
何度も何度も読み返したヒンドゥ―教の聖典『バガヴァッド・ギータ』『マハーバーラタ』『ラーマーヤナ』、そして、ヨーガの基礎である『ヨーガスートラ』などを再読。
「読み返すたびに、新しい発見があるんだ。疑問が出てきたら、アシュラムの先生に聞きに行く」
4)午後2時半頃。その日初めての軽食。これはイドリと呼ばれるものが多い。お米で作った団子で、味付けはチャツネ。一皿三ケで、15ルピーと安い。
日本の皆様とのSkype、メッセージ交換もこの時間帯です。
そして、ガンガー・アラティプージャの準備にかかる。冷水のシャワーを浴び、身を清め、メインガートへ。
5)ガンガー・アラティプージャは6時半開始だが、きらびやかなサテンの上衣、美しい縫い取りのあるドーティと呼ばれる布に着替え、僧侶仲間とリラックスタイム。
その間にも、中央祭壇のガンジスの女神像の飾りつけ、僧侶たちの「お立ち台」の周辺にギ―ランプを灯すなど、着々と準備が進む。
6)7時半頃、アラティ終了。群がる群衆にプラサード(神像へのお供えのお下がり)を分け与え、のち、ジーンズなど私服に着替えて、バザールの茶店へ。僧侶仲間とチャイを飲み、歓談。
9時頃、下宿に戻り、その日の夕食といっても一日一食なので、その日初めての食事となる。
基本自炊で、ルームメートといっしょに下宿にて調理。
玉ねぎ、にんじん、トマトなどを細かく刻み、ライスと炒めるフライドライス、または乾麺といっしょに茹でるベジヌードルが多い。
7)あと片づけもすませ、就寝前にメール・メッセージのチェック。オンラインゲームもちょい楽しむ。
遅くてもインド時間23時には就寝。
以上がシャームジのバラナシにおける平均的な日常です。
⁂ ガートとは:
ガンジス川沿いに続いている石畳の道のこと。川のかなり深くまで石段が続いており、人々の沐浴場でもある。
バラナシには60を越えるガートがあり、上流のアッシーガートは水もきれいで、ボートの客引きも多くはなく、瞑想や思索に適している。シャームジも時おり、このアッシーガートの友人宅を訪ね、静かな時を過ごす。
# 2017年のある晩、このアッシーガートにブラーミン(僧侶)の友人5名が集まり、5時間ぶっ通しで瞑想を行った。この時のことを、シャームジは次のようにいっている。
「瞑想を終えた時は、最高の気分だったよ。ネガティブな考え、将来へのささやかな期待などはすべてリセットされて、ゼロになった。そして、心身ともにリフレッシュできたんだ。
ああ、そう言えば、皆で囲んでいるテーブルが浮き上がったんだよ。
あの体験は忘れられないな。うん。皆、プージャなどで忙しいけど、またやろうっていっているんだ」
⁂ シャームジは、たまごもかつお節も食さないビーガンベジタリアン、いわゆる「ビーガン」です。日本滞在中も豆腐、マルゲリータピザ、茹でたブロッコリーなど、完全なビーガンを貫いていました。
最近では、日本でもビーガンのレストランが増えていますが、まだまだ外食環境は整っていません。
そのシャームジがハマったのが、ファミレスのドリンクバー。ワンコインで、ドリンク飲み放題。セットメニューにすればもっと安い。
2019年1月現在、10ネパールルピー=約9.98円。つまり、1ルピー=1円ですね。
そのためでしょうか、やはりネパールルピーに換算して考えてしまうようで、とにかく安いところしか行こうとしません。
どこまでも質素で、ピュアな若き聖者なのです。
#画像1)シャームジの下宿。この排水溝から、食器を洗った水を外へ流す
2)濃厚なチャイを売るバザールの屋台
3)Skypeで、チャイを届けてくれます!
4)シャームジが住むにふさわしい、美しいケダルガート
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